2021年02月25日
N邸キッチンモザイク 制作編その2
材料が揃ったら、計測した数値をもとに、目地幅などを計算しながらケイカル板のカットや木枠を制作。
下地処理やら、ビス用の穴あけやらができて、ようやくスタートに立てた!
と思ったら、届いたタイルの紙張りを剥がしたり、保管していたタイルやガラスを水洗いしたり、アトリエのごちゃごちゃしたものを片付けてタイルを広げるスペースを作ったり、となかなかモザイクは始まらないのです。
と思ったら、届いたタイルの紙張りを剥がしたり、保管していたタイルやガラスを水洗いしたり、アトリエのごちゃごちゃしたものを片付けてタイルを広げるスペースを作ったり、となかなかモザイクは始まらないのです。
ようやくスタート!
まずは一番小さなエリアでクライアントとイメージを確認、と始めたところ、今回はこの最初のイメージ確認で大きく全体イメージが変わりました。もともと「海のイメージ」「青系」ということ、過去の私の小さめの作品をもとに、イメージは話し合っていました。しかし、いざ大きなサイズになると、小さなサイズの場合と同じ色や作り方でもまったく見え方が変わるのだということを今回よく理解しました。
最も大きかった気づきは、A4サイズの対しての3ミリの目地幅と、2.5平米に対する3ミリの目地幅は見る距離が違うので全く印象が違うということでした。3ミリ程度の目地幅というのは、タイルを貼る時の基本的な目地幅でこれまでそれについてあまり疑いを持たず、つまり深く考えずに制作してたことに気づきました。今回は海のゆったりした雰囲気を出す必要があったでの、均一な3ミリの目地を捨てて、広く自由な形の目地に挑戦することにしました。その方法に気づいたら、急に自由になって、動きのある画面になりました。
そして、もともと青系のタイルを数種類使うつもりでスタートしていましたが、「海」といって私の考える色と、クライアントの考える色は違うので、どのタイルをメインに据えるか、ということの話し合いに時間をかけました。私はどちらかというと、深海のような深い青がメインのイメージでしたが、クライアントは淡いエメラルドグリーンのイメージだったので、私の独断で先に進めずに本当に良かったと思います。
特に綺麗なガラス質のエメラルドグリーンのタイルが古いタイルの見本帖にあったのを思いだし、タイル商社に連絡をとると、現在のカタログには掲載していないものの在庫はあるということで安心しました!
そして、いよいよ配色、目地のイメージのすり合わせができ、「万物を創造する永遠の海」というお題をいただいて制作が始まりました!